循環器科

更新日:2021年10月1日

2020年度 トピックス

この一年を振り返って

循環器科においても各診療科と同様にCOVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大の影響を少なからず受けた一年でした。

当科は、通常診療に加え心筋梗塞・狭心症等のいわゆる緊急対応を迫れる診療もあります。緊急入院・緊急処置・緊急検査が必要な際に少しでも時間を惜しみ治療に進まなければなりませんが、コロナ禍で感染拡大を防ぐため入院時のPCR検査はほぼ必須な物となりました。それでもPCRの結果を待たず処置・治療を施行しなければならないケースもありました。

当院の感染対策室のご指導を頂きtime lossのない医療を患者様に提供できたと考えています。また当科からのウイルス蔓延(クラスター)発生もなく経過しております。

まだまだ予断を許さない状況が続いておりますが、患者様に不利益を及ぼさない循環器医療を継続できればと思います。

診察内容・専門分野

循環器内科:医療対象

心・血管病を中心とした循環器疾患全般を対象としています。(以下参照)

心不全:急性心不全、慢性心不全の治療・管理・患者教育を行っています。

全ての循環器疾患が程度の差はあれ心不全の状態であるといえます。心不全は急性~慢性まで幅広いステージを有する疾患であります。我々は個々の患者様の病態を把握し、適切な医療を提供してまいります。

  • 薬物療法 :ガイドラインを遵守し、各々の患者に適した薬剤の選択。
  • 非薬物療法:PCI(経皮的冠動脈形成術)・NPPV(非侵襲的陽圧呼吸)・IABP(大動脈内バルーンパンピング)・PCPS(経皮的心肺補助)等各々適応を見極め積極的に導入しています。

 

☆心不全は完治が望める疾患ではありません。あくまでコントロールをしていく疾患だと考えています。
 そのため心不全の急性期治療期から常に慢性期の生活を意識し、治療と並行し早期のリハビリ介入にも
 積極的に取り組んでいます。
 
近年、標準的内服薬加療にも大きな前進・変化があり、心不全治療のガイドラインも更新が行われて
 います。
 
また重症心不全に対するデバイス治療も革新的な進歩を見せています。当院ではそういった先進的医療
 の必要性・適応を適切に判断し、至適時期を逃さず外科的施設にご紹介できるよう、日頃より連携病院
 との関係を維持しています。

冠動脈疾患(虚血性心疾患)

狭心症、急性心筋梗塞など虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈造影(CAG)検査、経皮的冠動脈形成術(PCI)(ステント留置術等)を施行しています。週3日間(水・木・金)を定期の検査・治療日とし、急患は常に受け入れ可能な体制です。夜間もオンコール体制を敷き、受け入れ可能な状態です。また、検査の結果外科的治療の適応と判断した場合には関連施設と連携し、速やかに患者搬送を行えるような体制をとっています。

注: 2019年10月2日より心臓カテーテル検査室の全面改装工事を終え、新たな心臓カテーテル検査・治療機器を導入いたしました。

心臓カテーテル室の全面改装と最新型血管撮影装置のご紹介

心臓弁膜症

心臓弁膜症は病期により治療戦略が異なり、心不全の原因ともなりますので的確な重症度判定が必要と考えています。心臓超音波検査・経食道心臓超音波検査を中心とした精査を施行します。

☆近年はカテーテルによる心臓弁膜症の治療も開始されており、これまでリスクが高いと言われてきた
 高齢者の弁膜症の治療も可能となってきました。当科では内科的・外科的な治療の選択肢を患者様に
 提供し、関連関連病院との連携を図っています。

不整脈:(各種不整脈に対応)

  • 心房細動の診療管理
    薬物療法として、脈拍コントロールを行うとともに、最大の合併症である血栓症・脳梗塞予防のためのガイドラインに則した適切な抗凝固療法を 行っています。
    慢性心房細動に対してカテーテルアブレーション(電気的焼却術)については適応を見極め、速やかに関連病院で治療ができる体制をとっています。
  • 徐脈性不整脈(房室ブロック、洞機能不全症候群等)
    適応を見極め恒久的ペースメーカの装着術を行っています。
    退院後は定期的にペースメーカ外来に通院していただき、長年にわたる管理を行っています。
  • 頻脈性不整脈(PSVT(発作性上室性頻拍)、VT(心室性頻拍)、VF(心室細動)等)
    薬物療法を行い、その上でデバイス治療(ICD(植え込み型除細動器)CRTD)などの適応があれば関連病院と連携できる体制をとっています。

大動脈疾患(急性大動脈解離・胸部、腹部大動脈瘤等)

急性期管理、加療を行うとともに外科的治療の適応と至適時期を検討します。

閉塞性動脈硬化症(ASO)

症状を基にCT、MRI等の画像診断、ABI(足関節上腕血圧比)PWV(脈波伝播速度)等の生理学的検査を施行し診断を確定し、薬物療法・カテーテル療法(ステント治療)を行っています。

動静脈血栓症

症状、血液検査(D-dimerの測定)、超音波検査(下肢静脈エコー)、画像診断(CT、MR venography、肺血流シンチグラム)などから早期に診断し、肺動脈血栓塞栓症、深部静脈血栓症などの肺循環障害や動静脈血栓症に対する抗凝固療法、血栓溶解療法、IVCフィルター留置等を行っています。

活習慣病に対する一次、二次予防管理

循環器疾患の重要な原因である高血圧症、糖尿病、脂質代謝異常などの生活習慣病については、患者様の生活スタイルを把握しながら、食事療法、運動療法に内服薬を組み合わせ、積極的な一次予防と二次予防を行っております。

2017年より睡眠時無呼吸症候群(SAS)の精査・加療を開始

初めに外来で簡易検査を受けていただき、SASの疑いが高ければ、一泊の入院で本検査を施行し確定診断します。その後、SASのレベルにより治療方法(CPAP療法、ASV療法)を提供します。

2017年より漢方薬の導入

近年、循環器内科疾患に伴う諸症状(動悸・息切れ等・倦怠感)に漢方の力が有用であると考えています。西洋医学との融合で、循環器患者様の愁訴を少しでも改善することにチャレンジしています。

主な検査・治療

  • 心臓カテーテル検査(CAG)
  • 経皮的冠動脈形成術(PCI)
  • 経皮的血管形成術(PTA:主に下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)治療)
  • IVCフィルター挿入術(肺動脈血栓症の予防・下肢静脈血栓症の治療)
  • 非侵襲的陽圧呼吸(NPPV)
  • 大動脈内バルーンパンピング(IABP)
  • 経皮的心肺補助(PCPS)
  • ペースメーカー植込み術(PMI):一時的もしくは恒久的ペースメーカー植込み
  • ループレコーダー留置(ICM):植え込み型心電図記録計
  • ホルター心電図検査(24時間心電図)
  • 心エコー検査:心臓超音波検査(経胸壁・経食道)
  • 運動/薬物負荷心筋シンチグラフィ
  • 安静心筋シンチグラフィ
  • 冠動脈CT
  • 心臓MRI
  • 動脈硬化指数・閉塞性動脈硬化指数(ABI/PWD)
  • 睡眠時無呼吸検査(PSG):C-PAP治療まで施行可

特色

患者の高齢化

高齢化社会を迎え、越谷でも慢性心不全患者の高齢化も顕著です。いかに生活の質を落とすことなく過ごしていけるかを考えていきます。  

救急診療

救急隊や開業医の先生方から御紹介を迅速にお受けできるように準備をしています。ご紹介頂いた先生方に迅速に状況をご連絡し、退院後の連携につきましてもご相談させて頂いています。

週2回(月)・(木)内科当直を循環器科医が担当しています。その他の曜日についてはon call体制を取っています。

 

体制

  循環器専門医 循環器医
常勤医師 4名 0名
非常勤医師 3名 1名

診療スタッフ紹介

診療スタッフ一覧
医師名 役職 専門分野 備考
高木 篤俊男性 科部長 心不全 日本循環器学会認定循環器専門医
日本内科学会認定内科医
臨床研修指導医
産業医
高橋 秀平男性 医長 循環器内科全般 日本循環器学会認定循環器専門医
日本内科学会認定内科医

廣瀬 邦章男性

医長

循環器内科

心臓超音波

日本循環器学会認定循環器専門医

日本内科学会認定内科医

日本内科学会総合内科専門医

日本超音波医学会認定超音波専門医

日本心エコー図学会SHD心エコー図認証医

日本周術期経食道心エコー認定医

相川 達郎男性 医長 循環器内科

医学博士

日本循環器学会認定循環器専門医

日本内科学会認定内科医

日本内科学会総合内科医専門医