心臓カテーテル室の全面改装と最新型血管撮影装置のご紹介
登録日:2020年3月16日
循環器疾患は多岐に渉りますが、その中でも心筋梗塞・狭心症は時として緊急の検査・処置が必要とされる代表的な疾患です。心筋梗塞・狭心症の診断・加療を行う上で欠かすことのできない検査として血管撮影装置を使った心臓カテーテル検査があります。
この度、平成15年より稼動してきました血管撮影装置を最新型血管撮影装置とすると共に心臓カテーテル室の全面改装に伴い、令和元年10月より再スタートしております。
循環器科 科部長 高木 篤俊
最新型血管撮影装置
この血管撮影装置は、血管内に細かい管(カテーテル)を挿入し、造影剤を注入することで、微細な血管病変(狭窄、がん等)の診断を可能にします。
さらに治療に役立つ多くの機能を搭載し、検査を受ける方の放射線被ばく低減も十分に考慮したシステムですので、安心して検査・治療を受けていただけます。
最新型血管撮影装置の特長
最新技術のFlat Emitterテクノロジーを搭載し、従来型に比べX線の発生エリアをより小さく、正方形に近い形を実現し、効率的なX線を得ることが可能になるため、少ない線量で高画質な画像情報を得ることが可能になりました。
これにより患者様への被ばく線量も大幅に低減することが可能になります。さらに大型の統合型マルニモニタを採用し、診断・治療に必要な情報を一元的に確認することが可能になり、血管撮影装置のみの情報だけではなく、術前のCT画像やリアルタイムの血管内超音波装置の画像情報・心電図波形や電子カルテ情報の表示など多くの医療情報を基に精度の高い診断・治療を実現します。
最新の手技支援機能として、『CLEARstent Live』というリアルタイムのステント強調機能を搭載しています。最新の血管内治療の手技においては、使用する血管拡張のためのステント素材が患者様への影響を最小限にするため、非常に薄い素材に変わりつつあります。
この機能は最新のステントの視認性をリアルタイムに向上させる手技支援機能になり、患者様の治療の精度の向上のみならず、低侵襲検査を実現します。
